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経験者インタビュー

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知ろう、胸の内

前向きに明るく立ち向かった

時田和子さんの場合

60歳の時に乳がんが発覚。手術前日もマンモグラフィーにはがんが映らなかったことを皆さんに伝えたい、と時田さんは語ります。

自己触診で発見した大きな乳がん

2015年の1月17 日に、左乳房にしこりを見つけました。祖母が乳がんだったこともあり、いつもは意識して自己触診をしていたのですが、その頃は家業が忙しく、自分のことに構う時間が全然なくて。ある日何気なくお風呂で触ってみたら、しこりがあったんです。いつもお世話になっている内科の先生に相談したところ、すぐにいい病院を紹介くださいました。
 病院で診てもらったら、やはり乳がんでステージ3。すぐ先生に「全摘してください」と言ったんです。私はとにかく仕事が好きで、まだまだ働きたかった。だからもう、心配もしたくなかったんですよね。再建も考えませんでした。手術をしてみると、リンパにもほかの臓器にも転移はなく、幸運だったと思います。

経験者インタビュー

profile 2015年に乳がんの告知を受け、全摘手術後に抗がん剤治療。ステージ3だったが現在は元気に仕事をしている。多くの人に検診と保険の見直しの大切さを伝えたいと語る。

マンモには映らない高濃度乳房

 気になっていたのは、手術の前日に撮ったマンモグラフィーに乳がんが映らなかったことでした。エコーに映り、触っても分かるほどのがんだったのに。「あれはどうしてだったんだろう」とずっと思っていたのですが、最近「高濃度乳房」が話題ですよね。それで「なるほど!」と思ったんです。だからやはり、検診はマンモだけではダメだと皆さんに伝えたいです。 手術後、5日から1週間で退院できると聞いていましたが、結局21日間入院しました。入院中は、乳がんを患っている方ばかりの病室だったので、励まし合って毎日を過ごしました。同じ経験をした者同士で声をかけ合い、いたわり合う日々の中で、たくさん友だちができたことが楽しかったです。

経験者インタビュー

「入院中一番気掛かりだったのは、愛犬Pちゃんのこと」と話すほど、家族の一員Pちゃんは時田さんに全幅の信頼を寄せている

いつも前向きに過ごすことの大切さ

抗がん剤治療によって髪の毛が抜けましたが、私は全部抜けきる前に坊主頭にしました。せっかくだから楽しもうと思って。普通ならしないことができると考え、坊主頭が似合う自分になりたいなと思って楽しんで過ごすように心掛けました。 私は常に前向きに、明るくいようと心掛けているんです。乳がん闘病中も涙はなく、「治る病気だ」と信じて明るく立ち向かいました。もちろんそれには先生や看護師さんとの信頼関係も不可欠で、「おかしい」と思ったらすぐに相談し、分からないことはどんどん聞くようにしました。優しく対応してくださる方ばかりで、本当に周囲に恵まれていたと思います。

献血や保険の見直し考えて

抗がん剤治療によって血小板の低下があり緊急入院した時に、輸血をしてもらったんです。そのときに、自分は今まで1回しか献血をしたことがなかったことを悔やみました。私はがんになったので、もう献血ができません。皆さん、ぜひ機会があったら献血をしてください。人のためだけではなく、自分のためにもなりますから。 また、抗がん剤治療は通院で行うことも多いので、入院だけではなく、通院にも使える保険を検討してみてくださいね。 皆さんには同じ思いをしてほしくありません。私のがんは遺伝性だったので、娘や息子にも検診を必ず受けるようにと言っています。早期発見できれば、がんは治ります。せっかく病気になったのだから、病気で得たことを皆さんにも伝えたいと、いつも思っています。

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